相続したアパート、管理会社を変えるべき5つのサイン|引き継いだ今が見直しの最大のチャンス

「親のアパートを引き継いだが、管理会社はそのままでいいのだろうか」「空室が続いているのに改善策を提案してくれない」こうした悩みを抱える相続オーナーは少なくありません。相続で賃貸物件を引き継いだ場合、管理会社もそのまま引き継いでいるケースがほとんどですが、一度も見直さないまま経営を続けていると、空室の長期化・収益悪化・トラブル放置などのリスクを招くことがあります。本記事では、管理会社を変えるべき具体的なサインと、相続後が最大の見直しチャンスである理由を解説します。

なぜ相続後に管理会社の見直しが必要なのか

相続後の賃貸経営で起こりがちな問題とは

親や親族からアパート・賃貸マンションを相続した場合、物件とともに管理会社との契約もそのまま引き継いでいるケースがほとんどです。相続の手続きだけでも大変な中、「管理会社はとりあえずそのままでいいか」と考える方は少なくありません。

しかし、被相続人(故人)が長年付き合ってきた管理会社は、相続人にとっては「なぜ選んだのか」「本当に良い会社なのか」が分からない存在です。引き継いだ時点では管理内容を精査する機会もなく、そのまま漫然と契約が続いてしまいがちです。

その結果、空室が続いても改善策が提示されない、手数料が相場より割高、報告が不透明といった問題が表面化することがあります。相続後だからこそ、一度立ち止まって管理会社を見直す視点が重要です。

注意!
相続後に何年も管理会社を見直さないままでいると、空室の長期化や収益悪化、入居者トラブルの放置など、取り返しのつかないリスクを招くことがあります。「特に問題はないから」という状況でも、賃貸市場の変化により管理の質が低下している可能性があります。

管理会社を変えるべき5つのサイン

サイン①|空室が3ヶ月以上続いている

賃貸経営において、空室は収益に直結する最大の問題です。条件が合っていれば1〜2ヶ月以内に入居者が決まることが多く、3ヶ月以上の空室が続く場合は、管理会社の募集活動に問題がある可能性があります。

ポータルサイトへの掲載状況・物件写真のクオリティ・賃料設定の見直し提案など、管理会社が積極的に動いているかどうかをチェックしましょう。相続後に引き継いだ物件で空室が続いているなら、管理会社を変更することで状況が改善するケースは少なくありません。

サイン②|管理会社からの連絡・報告が少ない

適切な管理会社であれば、定期的な入居状況の報告、修繕が必要な箇所の連絡、市場動向に基づく賃料の見直し提案などを行います。しかし、問題が起きるまで何も連絡がこない、報告書が形式的で内容が薄いという状況であれば、管理が行き届いていないサインです。

特に相続で引き継いだ場合、前オーナーとの信頼関係で成り立っていた管理体制が、新しいオーナーには引き継がれていないケースもあります。管理会社とのコミュニケーションの質は、賃貸経営の安定に直結します。

サイン③|管理手数料が相場より高い

賃貸管理の手数料相場は、一般的に賃料の3〜8%程度です。相続で引き継いだ管理会社の手数料がこれを大きく上回っている場合、見直しの余地があります。また、手数料の内訳が不明瞭なケースも注意が必要です。

管理内容一般的な相場確認すべきポイント
管理手数料賃料の3〜8%含まれるサービスの範囲
入居者募集(広告費)賃料の0.5〜1ヶ月分掲載先・写真撮影の有無
修繕・清掃対応実費 or 管理費込み別途請求の有無
退去立会い・原状回復実費 or 管理費込み見積もり透明性

サイン④|クレーム・滞納対応が遅い

入居者からの設備故障や騒音などのクレームに対して、管理会社の初動が遅い場合、入居者の退去につながることがあります。また、家賃滞納への対応が後手に回ると、滞納額が膨らんで回収困難になるケースもあります。

相続後に管理内容を精査すると、トラブル対応の記録が不十分だったり、滞納が長期化していたりすることが発覚する場合もあります。入居者対応の質は、物件の収益性と資産価値に直接影響します。

サイン⑤|相続後に一度も管理会社を見直していない

「特に問題はないから」という理由だけで管理会社をそのままにしておくことは、リスクを見えにくくしているだけかもしれません。賃貸市場は常に変化しており、以前は適切だった管理内容が、今の市場環境では不十分になっている可能性があります。

相続後に一度も見直しを行っていないという事実そのものが、見直しの最大の理由といえます。現在の管理会社の対応を客観的に評価するためにも、他社の話を聞いてみることは非常に有効です。

チェックリスト|あなたの物件は大丈夫?
以下に1つでも当てはまる場合は、管理会社の見直しを検討しましょう。✔ 空室が3ヶ月以上続いている
✔ 管理会社からの報告が月1回未満、または形式的
✔ 管理手数料が賃料の8%を超えている
✔ 入居者クレームや滞納への対応が遅いと感じる
✔ 相続後に一度も管理会社を見直していない

相続後が管理会社変更の”最大のチャンス”である理由

人間関係のしがらみなく切り替えられる唯一のタイミング

賃貸物件のオーナーが自ら管理会社を変えようとする場合、「長年お世話になっているから断りにくい」「担当者と個人的に親しいから言いづらい」といった心理的な障壁が生まれがちです。しかし、相続で引き継いだ場合は、前オーナー(故人)との関係を引き継ぐ必要はありません。

「相続を機に体制を整えたい」という理由は、管理会社を変更する正当かつ自然な理由として受け入れられやすいものです。付き合いが深くなるほど変更しづらくなることを考えると、しがらみなく冷静に判断できる相続直後のタイミングは、まさに見直しの絶好機といえます。

ポイント:相続のタイミングは、人間関係のしがらみなく管理会社を冷静に評価できる、数少ない機会です。この機会を逃すと、年月が経つほど変更に踏み出しにくくなります。

管理会社を変更する際の注意点|タイミングと手順

変更に適した時期と避けるべき繁忙期

管理会社の変更は、時期の選択も重要です。1月〜3月、9月〜10月は賃貸仲介の繁忙期にあたり、どの管理会社も多忙なため、引き継ぎが十分に行われないリスクがあります。変更を検討する場合は、比較的落ち着いた4月〜8月、または11月〜12月が適しています。

また、入居者への通知や解約予告期間(通常3〜6ヶ月前)も考慮した上で、スケジュールを立てることが重要です。急いで変更しようとすると、入居者対応に空白期間が生まれるリスクもあるため、余裕をもって準備を進めましょう。

管理会社変更の基本的な流れ

管理会社を変更する際は、以下のステップに沿って進めることでトラブルを防ぐことができます。特に、現在の契約書の解約条件を最初に確認することが重要です。解約予告期間を無視して変更しようとすると、違約金が発生する場合があります。

管理会社変更の手順(6ステップ)
  • Step1:現在の管理委託契約書を確認する(解約予告期間・違約金の有無)
  • Step2:複数の管理会社へ相談・見積もりを依頼する
  • Step3:新しい管理会社を選定する
  • Step4:現管理会社へ解約通知を行う
  • Step5:入居者へ管理会社変更の通知を送付する
  • Step6:引き継ぎ完了・新管理会社での管理を開始する

新しい管理会社を選ぶ際に確認すべき3つのポイント

空室対策・入居者対応・報告の透明性が判断基準

管理会社を変更する際、新しい管理会社を選ぶ基準として以下の3点を必ず確認しましょう。サービス内容や対応の質を事前に把握することで、変更後のミスマッチを防ぐことができます。

確認ポイント具体的に確認すること
①空室対策の取り組み内容掲載ポータルサイト・物件写真の質・賃料設定の根拠を数字で説明できるか
②入居者・トラブル対応体制24時間対応窓口の有無・滞納発生時の対処フローが明確か
③報告の頻度と透明性月次収支報告書の内容・担当者との連絡のしやすさ・報告の具体性

これら3点を複数社で比較することで、自社の物件に最適な管理会社を見つけやすくなります。また、実際に担当者と話してみることで、対応の丁寧さや知識の深さを肌で感じることができます。「話を聞きに行くだけ」という姿勢で気軽に相談してみることをおすすめします。

まとめ|相続したアパートの管理会社は必ず一度見直しを

5つのサインと相続後の行動指針

相続で賃貸物件を引き継いだ後、管理会社をそのままにしておくことは、知らないうちに収益機会を失っている可能性があります。今回紹介した5つのサイン(空室の長期化・報告の不透明さ・手数料の割高感・トラブル対応の遅さ・一度も見直していない)に1つでも心当たりがあれば、早めに行動することが賃貸経営の安定につながります。

相続後のタイミングは、しがらみなく管理会社を冷静に評価できる最大のチャンスです。まずは現在の管理委託契約書を確認し、複数の管理会社に話を聞いてみることから始めてみましょう。

相続後の管理会社見直し、この3点から始めましょう✔ 現在の管理委託契約書の解約条件を確認する
✔ 複数の管理会社に無料相談・見積もりを依頼する
✔ 繁忙期(1〜3月・9〜10月)を避けて変更スケジュールを立てる

センチュリー21 住宅流通センターでは、相続で賃貸物件を引き継いだオーナー様からの管理に関するご相談を承っております。
現在の管理会社との契約内容の確認から、管理変更のご提案、引き継ぎ後の運営サポートまでワンストップで対応いたします。「話だけ聞きたい」というご相談も歓迎しております。